封じられた寺　聖徳太子の善光寺〈新装改訂版〉

販売価格
2,860円（税込み）
商品コード
9784784088362

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ジャンル
宗教・哲学
レーベル
限定商品
矢島忠亨　著
定価　本体2600円＋税
A5判上製　354ページ＋口絵カラー12ページ
ISBN978-4-7840-8836-2 C0021
2021年10月
 
　皇極天皇の勅願の寺として建てられているが、奇妙な事がいくつかある。
　寺内で年末から行われる「如来様お年越し」式が、なぜ秘密裏に行われるのか。単に病魔悪気を払うものならば何も秘密の裡に行う必要はない。この秘儀には公にしてはならない何らかの理由があるのか……。
　また、創建以降で善光寺は炎上を繰り返し、その回数は18回にも達している。これは通常の寺院と較べると比較にならないほど多く、江戸中期の100年間では取り囲む町屋が60件近くの火災に見舞われている。通常では考えられない回数である……。
　さらに、善光寺には本来寺院に備えられている筈の縁起がない。よく見聞きしている『善光寺縁起』は、善光寺自身が発行した縁起ではないという。この縁起の中で、創建した皇極天皇を地獄に落とす内容にしているなど、奇妙な事実が多くあるにも関らず、善光寺はそれらについて何も語っていない……。

　無宗派で庶民の寺とされる善光寺の創建がなぜ皇極天皇なのか、今に伝わる『善光寺縁起』を書いたのは誰なのか。こんなに多く善光寺や取り巻きの村での町での度重なる火災がおきた原因や意味は何なのか。
　謎が多い善光寺の創建について幅広く、徹底的に調査し、大胆な仮説を立ててまとめ上げた大作。


●目次
【序章】善光寺を支えた人々
【第1章】皇極天皇による善光寺の創建
　――善光寺の創建／山背大兄王の暗殺と秦河勝の援護／秦河勝と善光寺の建設
【第2章】善光寺の勅封と法隆寺
　――壬生部／六国史から外された善光寺と健御名方富命彦神別神社／善光寺如来絵詞伝／皇極天皇の善光寺勅封／斉明天皇の法隆寺勅封
【第3章】善光寺縁起
　――善光と善佐の善光寺創作物語／皇極天皇と山背大兄王／事実を記した檀越交名次第と回祿次第之事
【第4章】中衆と五部
　――中衆／中衆明細帳と檀越交名次第の聖徳太子末裔／如来様お年越し／斎食郷と長野村／三輪村・美和神社と三輪文家／五部
【第5章】行基と善光寺
　――行基／知識結と勧進聖
【第6章】善光寺と庚申信仰
　――庚申信仰／庚申信仰の原点　善光寺
【第7章】新善光寺と善光寺聖
　――新善光寺／聖徳太子の善光寺聖
【第8章】善光寺炎上
　――善光寺に対する勅封の継続と迫害の拡大／善光寺と他寺の炎上比較
【第9章】長野村炎上と対立の終焉
　――寛永19年から明治24年までの長野村火災記録／町屋火災の状況／火災原因／散布図で見る長野村町屋火災／朝廷と善光寺

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