信州川中島平にみる名主の一生　退職科学者が挑んだ古文書解読【10月下旬刊行・予約受付中】

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1,980円（税込み）
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9784784088546

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小林啓二　著
定価　本体1800円＋消費税
A5判　並製　284ページ
ISBN978-4-7840-8854-6　C0012
2024年10月
江戸時代後期に信州松代藩配下の村を治めた名主家に伝わる大量の古文書の解読に、科学者OBである子孫が挑戦。村人たちとのかかわり合いや藩の業務など、地域リーダーの日常をリアルに浮かび上がらせる。村人の動静把握やトラブル解決、年貢の徴収、用水路普請に伴う現場監督、藩のお触れ伝達など、名主の日々は実に多様で多忙。一方で、剣術や砲術に励み、趣味の俳諧や折形にも打ち込んでいた様子も記されている。当時の地震、水害の記録のほか、維新期の藩政をめぐる一揆「松代騒動」前後の不穏な空気や、襲撃に備えて避難した際の記述からは緊迫感が伝わってくる。著者は化学の研究者で、大学教授を退いた後に始めた古文書解読の面白さにはまり込んだ。庶民のドラマを伝えたいと、引用した古文書には原文に則しながらも、意訳したり現代風の訳文をつけている。

●目次
第一章　出生から家督まで
第二章　在郷足軽・評定所付同心として
第三章　村役人として
第四章　村の人々
第五章　年貢と上納金、無尽、寄進など
第六章　災害と被災後
第七章　趣味・余技
第八章　新用水路掛として
第九章　商法方として
第十章　御維新の時代へ
第十一章　墓と法名、そして後裔

●著者略歴
小林啓二（こばやし・けいじ）
元城西大学理学部教授、東京大学名誉教授・理学博士。専門は構造有機化学・有機固体化学。著書に『 基礎有機化学』（朝倉書店）『有機スペクトル解析入門』（共著、裳華房）など化学関係書のほか、『松代・真田十万石の歴史―退職化学者の道楽先祖探訪記』（ほおずき書籍）がある。